カンジタトゥーの世界
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■へなちょこ

タトゥーとは基本的に「かっこよさ」を目指していれるものだろう。また、そこにはある種の「決意」がある。しかしその想いと書体にギャップがあると、なんとも言えない味わいが生まれる。本人がそれに気づいていない場合は、なおさらだ。





右下の足が迷走。





ほんわか書体。下の「口」が左へ。





「勇」の字の「田」の部分が適当。





左手で書いたっぽい。





ころもへんが大胆な神。





独自の書体を発明。





主張する「敬」。





修学旅行で寝てる間にいたずらされました。マジックで。





授業中にちょっと書いてみました。マジックで。





いっけん達筆っぽいけど、実はへなちょこ。雰囲気だけで書いていることが分かる。カンジタトゥーとは、「感じ」タトゥーなのか。



■逆輸入感覚

英語圏以外の国の人間が書いた間違った英語は「engrish」と呼ばれており(lがrになっている)、アメリカではそれらを集めた本も出版されている。Tシャツや看板などを撮った写真集だ。もしかすると「engrish tattoo」だってあるかもしれない。人間はみんな似ているのだ。

カンジタトゥーを見ていると、普段見慣れた日本語が妙に新鮮に感じられる。カンジタトゥーを見なかったら、私は「ま」が持っているポテンシャルに気づかないままだったろうし、「愛活学習」などという刺激的な造語に触れることもなかった。これが逆輸入感覚というやつか。今度は外国人に、日本人の「engrish tattoo」を見せてあげたいものだ。そんな異文化交流があってもいい。



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October 2007 / UTSUMI Keiichi